2018年03月25日

短答直前対策「著作権法A」

前回「著作権法の難解条文」を3つ紹介しましたが、今回は最初の「公衆」について解説します。

(定義)
5 この法律にいう「公衆」には、特定かつ多数の者を含むものとする。

原則が規定されていないため「公衆」の対象範囲が明確ではありませが、
 @特定かつ少数
 A特定かつ多数
 B不特定かつ少数
 C不特定かつ多数
のどこまでが、「公衆」なのでしょうか?

答えは「@以外」です。

公衆の理解は著作権法を理解する上で極めて重要です。

例えば、著作財産権(21条〜26条の3)の中で「公衆」要件が無いのは複製権(21条)のみで、他の支分権には「公衆」要件が入っています。

従って、殆どの著作財産権で、この要件を訊く問題が出たら解答を導くことが出来ません。

頒布権を規定する26条には「公衆」要件がないように思われるかも知れませんが、頒布の定義(2条19号)を見ると、その前段において「公衆」要件が入っているのが分かります。

(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
十九 頒布 有償であるか又は無償であるかを問わず、複製物を公衆に譲渡し、又は貸与することをいい、映画の著作物又は映画の著作物において複製されている著作物にあつては、これらの著作物を公衆に提示することを目的として当該映画の著作物の複製物を譲渡し、又は貸与することを含むものとする。


頒布の原則(2条19号前段)は「公衆」要件を必要とする一方、同条19号の後段は、いわゆる「後段頒布」と言われる規定で、譲渡等の行為自体には公衆要件はありません。

つまり、所定の目的を持って映画の著作物の複製物を「特定かつ少数の者へ」譲渡し又は貸与す行為も頒布に該当することになります。

以上

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posted by 目白ゼミナール at 19:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする