2016年10月30日

出願人同一の場合の意3条の2

 意3条の2に該当するケースで、出願人同一の場合について考えてみましょう。

 結局、公報発行により新規性を喪失することから、3条1項違反とする拒絶理由を有することになるため、常に、根拠条文を3条1項として処理しても良いと考えている受験生も居るのではないでしょうか。

第三条の二  意匠登録出願に係る意匠が、当該意匠登録出願の日前の他の意匠登録出願であつて当該意匠登録出願後に第二十条第三項又は第六十六条第三項の規定により意匠公報に掲載されたもの(以下この条において「先の意匠登録出願」という。)の願書の記載及び願書に添付した図面、写真、ひな形又は見本に現された意匠の一部と同一又は類似であるときは、その意匠については、前条第一項の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができない。ただし、当該意匠登録出願の出願人と先の意匠登録出願の出願人とが同一の者であつて、第二十条第三項の規定により先の意匠登録出願が掲載された意匠公報(同条第四項の規定により同条第三項第四号に掲げる事項が掲載されたものを除く。)の発行の日前に当該意匠登録出願があつたときは、この限りでない。

 まず、注意が必要なのは、先の出願が秘密意匠の場合です。

 この場合は、先の出願の(初回の)公報発行により、新規性を喪失することにはならず、よって、3条1項違反として拒絶理由を有することにはなりません。

 この場合の根拠条文は、3条の2とする必要があります。

 もうひとつ、注意すべき点があります。

 それは、3条の2の但し書きの時期的要件である「期限」と、3条1項の新規性を喪失する「時」が、完全一致しない点です。

 3条の2は、「発行の日前」とあることから、公報発行日の0(ゼロ)時から該当するようになりますが、3条1項は公報発行の時から該当するようになります。

 「1日以内のズレ」ですが、条文の正確な理解を問われる可能性がありますので注意が必要です。

 どちらを根拠条文として解答すべきか、十分注意して答案構成できるよう各条文の理解を深めておくことが重要です。

弁理士試験のペースメーカーとしてご活用ください。
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posted by 目白ゼミナール at 21:30| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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